2019年2月20日、NPO法人江東区の水辺に親しむ会(理事長 須永俶子)および有限会社金柳 (代表取締役 魚住昭子)は、大横川が流れる巴橋〜石橋間の右岸区域において、江東区の内部河川として初となる河川敷地を民間が事業目的に利用する規制緩和(*都市および地域の再生等のために利用する施設に係る占用の特例)に基づく河川敷地の占用許可を大横川の河川管理者である江東区より受け、川床(かわゆか)の設置を目指します。
この規制緩和により、当該区間内の割烹金柳(割烹)において、河川敷を川床として使うことが可能になります。
これまで江東区において20年以上水辺の活動をしてきた「NPO法人江東区の水辺に親しむ会」が川床設置者となり、沿川の1店舗のオーナーが川床使用者となります。
今年の春オープンを目指して、設置者と使用者が共同して、様々な魅力的なサービスを準備してまいります。川と共にある江東区・深川地域の大きな一歩となります。
*都市・地域再生等利用区域:及び河川占用: 国土交通省では、全国において河川空間のオープン化を図り、都市及び地域の再生等に資するため、平成23年4月1日に「河川敷地占用許可準則」の一部を改正しました。これにより、民間事業者等による河川敷地の利用が可能となり、利用にあたっては、河川管理者が「都市・地域再生等利用区域」を指定することになっています。
なお、本件に関しては江東区より発表されております。
★江東区の「河川敷値占用許可準則に基都市・地域再生等利用区域の指定について」
https://www.city.koto.lg.jp/470601/machizukuri/kasenkoen/sebi/kuikishitei.html?fbclid=IwAR0_yZzjgLNya1-SkDueEvm8UILlVAvsBezA_LitP_C8xNGj9qt1wK30xhI
1.背景と目的
江東区水辺に親しむ会は、これまで江東区の水辺の利活用と環境に対する啓蒙を行ってきました。
全国的にも、河川の規制緩和がなされた時代背景のもと、江東区の水辺をもっと開かれた場所にするべく活動しております。
深川地区は、過去は多くの料亭街があり、現在では割烹料亭が数件のこるのみとなっております。
河川の規制緩和の機会を生かして、深川にあらたな水辺文化を創出することに貢献するべく、本件の事業を企画しました。
■目的
・規制緩和の機会を生かして、深川ならではの新たなにぎわいや文化を創出する
・あらたな機会を通じて、伝統のイノベーションを起こし、深川の歴史性を生かした営みを創出する
・作ることを機会ととらえ、多くの人々を巻き込み、水辺や環境、まちづくりや流域の連携への機運向上を図る
・地域主導の河川空間の利活用を通して、河川管理に協力をしていくことで、公共貢献、公共性・公益性への寄与していく。
かつて、木の街であった深川エリアにおいて、川床を創造し、水辺を木質化することによって、京都の川床や、大阪の北浜テラスのような、水辺のにぎわいや観光名所づくり、水辺に親しむ文化を創出することが可能と考えます。また、川沿いの木質化を景観的にも事業的にも成功させることで、一か所にとどまらず、今後、連鎖・連続的に木質化していき、水辺のにぎわいが繋がっていくことを期待し、第一弾として本件を実施とします。
■川床について
川床は建築基準法の適用を受けない工作物であるが、河川敷地に設置する工作物として、河川管理者ある江東区河
川公園課および「かわてらす」事業を進める東京都河川部と協議を行い、河川法に基づく許可を受けた工作物となっています。
構造は木造で、構造部分、仕上げ部分とも耐久性の高い加熱処理された国産の桧材を用い、木の素材感を生かし、大横川の水辺の景観形成も意識しており、既にある桜並木に影響のないものとなっています。
2.川床での体験
・金柳の本格的な料亭の味を、気軽に楽しむことができます。
・大横川のほとりの桜の木の下のテラスで、寛ぐことができます。
・観光来訪の方や、地域に働き、住む方々の交流の場となります。
・唄、踊り、太鼓、三味線、手古舞、獅子舞、お囃子などの深川に昔から息づいている伝統・文化・芸能を、披露するイベントを定期的に開催します。
・深川(荒川下流域)と川床の檜材の産地・埼玉県小川町(荒川上流域)の関係性を結ぶワークショップ等のイベントを開催します。
※現時点での計画であり、今後、変更となる場合があります。画像は全てイメージです。
3.川床設置場所について
深川地域の中で、門前仲町は伝統芸能の発信の場であり、有数の繁華街でもあります。大横川沿いは、桜並木が並び、春は「お江戸深川さくらまつり」でにぎわう場所です。こうした背景を踏まえ、石島橋~巴橋付近の北岸の緑地帯に川床を設置していくことで、新たな水辺のにぎわいをつくっていけないかと考えていました。その中で、本件の趣旨に賛同していただいた店舗とのコラボレーションで実現しました。
将来的には、大横川の巴橋から石島橋までが川床が連なる姿を目標としつつ、本年においては、先行的に1軒の店先に川床を整備します。
■今回川床を設置する割烹金柳(割烹)についての紹介
大正10年に創業して以来、悠然と流れる大横川のほとりにたたずむ、いまでは数少ない歴史ある割烹料理店です。かつてのいわゆる「深川情緒」を色濃くのこした佇まいは、 まるで、当時の風俗や人情を現代に甦らせてくれるようです。(出典:http://www.kinryu-web.jp/)
4.日程
今月3月22日(金)夕方にオープンニングイベントを開催予定しています。
なお、翌日23日(土)より開幕する「お江戸深川さくらまつり」の前夜祭という位置づけで、深川観光協会との協働イベントでもあります。
詳細はSNSやWEBページにて発信していきます。
5.WEBページ及びSNSの開設
深川川床のこれまでの取り組みや建設状況、イベント情報などをお知らせするための
WEBページ及びSNSを開設しました。
・WEBサイト
https://fukagawakawayuka.wixsite.com/fukagawa-kawayuka
・Facebookページ
https://www.facebook.com/fukagawa.kawayuka/
・Instagram
https://www.instagram.com/fukagawa.kawayuka/
6.使用する木材について
“木を通じて川上と川下をつなぐ”
使用する木材にこだわり、大横川の荒川上流に位置する*埼玉県小川町の木材を使用します。
12月には地元町会の方々と実際に川床で使用する森林伐採、製材の現場を視察してきました。
この機会に川の上下のつながりをつくり、人・物の循環をつくっていきたい考えです。
視察の様子(2018年12月)
*小川町について
埼玉県のほぼ中央部に位置する小川町。荒川水系の本計画地の上流域にあたる「絹の道」と呼ばれた八王子道や秩 父往還などの街道が交わり、人も物も集まる宿場町として栄えました。槻川の清流に支えられた和紙づくりや酒造、そして建具や鬼瓦、裏絹などの産業によって発展し、現在では先進的な有機農業の取り組みでも注目されています。また地域のクラフトビールや、地元産のぶどうを使ったワイン、そしてモノだけではなく「これからの豊かな暮らし」を考える人々が増えてきています。 面積:60.36km2(うち林野面積33.07km2) 人口/世帯:30,557人/12,963世帯 (平成30年1月31日現在)
<お問い合わせ>
深川川床事務局(NPO法人江東区の水辺に親しむ会 内)
住所:江東区白河1-3-13-106、電話:03-5639-2811、FAX:03-5639-2818
事業推進担当者:高浜090-5997-0157/takahama.youhei@takenaka.co.jp (竹中工務店)
<深川川床 川床の基本情報>(別紙)
https://prtimes.jp/a/?f=d42754-20190312-8047.pdf